技術者の育成・担い手確保

技術者の育成・担い手確保

方針・基本的な考え方

大成建設グループは、人材活用方針(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン方針)において、多様な人財を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげることをダイバーシティ経営と定義しています。その実現に向けて、多様な能力を有する人財を採用し、能力が最大限に発揮できる環境を整備するとともに、多様な人財がライフステージや能力、意欲に応じた活躍ができるように、キャリア形成やスキルアップ、スキルシフトを後押しする仕組みを構築することにより、次世代を担う技術者の育成に努めています。
また、取引先とは「パートナーシップ構築宣言」に沿って、サプライチェーン全体での付加価値向上と共存共栄を目指しており、倉友会や安全衛生環境協力会と協働して、建設技能労働者の確保と育成に努めています。

リスクと機会

技術者の育成や担い手の確保への取り組みが十分でない場合、顧客が要求する高品質で性能に優れた建設生産物の施工や関連サービスの提供を行うための生産体制を構築できなくなるリスクが生じます。
一方で、技術者の育成や担い手の確保への取り組みは、優秀な人財と優良な取引先の確保につながります。また、要員不足を補うための新たな工法や技術開発への取り組み促進は、当社グループの生産性・競争力の維持・向上に寄与します。

ポリシー/コミットメント

  • グループ行動指針:取引業者とのパートナーシップの推進、働きやすい職場の確保
  • 人材活用方針(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン方針)
  • パートナーシップ構築宣言

目標

KPI

実績

CCUS現場登録率
  • 2021年5月に、日建連の新目標に沿って「CCUS(建設キャリアアップシステム)普及・推進ロードマップ」を策定し、年度ごとの目標に対し順調に進捗しています。
    2023年3月の調査では、事業者登録率:95%、技能者登録率:88%、就業履歴蓄積率:87%となっています。
健康管理残業時間・作業所の4週8閉所実施率
  • 2022年度は「休日+代休」を年間104日(4週8休相当)取得できた社員は、土木部門では98.2%、建築部門では95.6%となりました。「健康管理残業時間」は、年720時間超過者17.4%となりました。「作業所閉所」についても、4週8閉所実施率は、土木部門で49.5%、建築部門で26.6%となりました。
  • 今後も全社員がそれぞれの職場の状況に応じた具体的な時短アクションを議論・選定・実行し、労働時間短縮に効果のあった活動については、全社への水平展開や、継続的活動としての定着を図る取り組みを実施していきます。
     
建設キャリアアップシステム各種登録率
  単位 2020年度 2021年度 2022年度
事業者登録率 % 83 90 95
技能者登録率 % 71 81 88
就業履歴蓄積率 % 67 79 87

KPI

イニシアチブ

  • 国連グローバル・コンパクト「労働」
  • 時間外労働削減ガイドライン((一社)日本建設業連合会)
  • 週休二日実現行動計画((一社)日本建設業連合会)

体制・システム

建設キャリアアップシステム(CCUS)

建設キャリアアップシステムは、建設技能者が、技能・経験に応じて適切に処遇される建設業を目指して、建設業共通の制度インフラとして普及・定着を図るため、日建連、全建、建専連、全建総連など、建設業団体と国土交通省が連携して官民一体で普及を推進しています。

長時間労働是正・休日の作業所閉所の対応

大成建設では、「『長時間労働是正』に向けた2024年度までのロードマップ」を策定しており、「健康管理残業時間(法定時間外労働時間と法定休日労働時間の合計時間)」「休日+代休」「作業所閉所」について、年度ごとに段階的な目標を定め、協議機関として労働時間短縮委員会及び時短推進委員会等で活動を推進し、「働き方改革」「労働時間管理」の諸課題は、「経営会議」に付議・報告しています。
また、社員の意識改革や行動変容を図るため、全役職員がそれぞれの職場の状況に応じた具体的な時短アクションを議論・実行し、労働時間短縮に効果のあった活動については、全社への水平展開や、継続的活動としての定着を図る取り組みを実施しています。

取り組み

長時間労働是正に向けた取り組み

(一社)日本建設業連合会「労務費見積り尊重宣言」

大成建設は、(一社)日本建設業連合会より発表されている「労務費見積り尊重宣言」を踏まえ、建設技能者の労務賃金改善の趣旨に叶う適正な労務費(労務賃金)が明示された見積書等の提出を協力会社へ依頼すること、及びこれを尊重することにより、建設技能者の処遇改善を推進しています。

建設技能者の人財確保と育成

認定制度の実施(土木優良技能者報奨制度、建築一級職長及び特級職長制度)

大成建設では、「将来の担い手確保と育成」及び「建設技能者の処遇改善」の推進にむけて、認定制度を導入しています。
土木分野では、品質、安全、技術などを含めた総合力の向上を目指し、大成建設の現場施工に貢献する優秀な建設技能者に対して報奨金を支給する土木優良技能者報奨制度を導入しています。
建築分野では、生産体制の強化を図るために職長の品質・技術力及び安全を含む施工管理力の更なる向上を目指し、1995年4月より一級職長制度運用しています。更に2015年9月には、ものづくりのプロとしてより高い施工管理力を有し、技術の伝承や人財の育成も担う「特級職長」の制度を策定し運用しています。

データ

土木優良技能者報酬制度及び建築一級職長制度・特級職長制度

制度名 支給額
(日額)
累計者数(認定回数) 制度開始時期
土木 土木優良技術者報酬制度(BMT) 2,000円 1,274名
(年1回)
資格保有などの一定の要件を満たす建設技能者/全国展開 2013年1月
建築 一級職長制度(一部改定) 2,000円 833名
(年1回)
1995年4月
特級職長制度 4,000円 100名
(年1回)
2015年9月

※2022年3月時点

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